株式会社 ヨシカ
代表取締役
吉川 州彦
1.ビル名の由来
2.ビルの雰囲気
3.24hr利用可能
4.居室
5.空調設備
6.省エネ
7.予防保全
8. 耐震性能
太陽の光がビルに当たる時間になると、壁面のタイルは徐々に真珠のような輝きを放ち始め、瞬く間に壁面全体が真珠色に変わっていきます。特に西の曲面では微妙な変化が生じます。 ビル名は迷わず “パールグレイビル Pearl Gray Building ”としました。
パールグレイビルの設計は芸術院賞受賞の阪田誠造氏にお願いしました。外観は御影石の柱列で重厚さを醸し出し、一歩館内に入ると大理石の床と壁で上品で落ち着いた雰囲気を演出しています。広い共用部と最上階までの吹き抜けはゆとりを生み出しています。
しかし、ビルの雰囲気はテナント様とビル側の共同作業による作品と考えており、現在まで重厚で落ち着いた、ゆとりのある雰囲気との評価を頂いております。
各事務室は当然24hr利用可能ですが、立体駐車場も24hr利用可能です。新御堂筋と合わせて、交通は至便でビジネス活動をバックアップしています。
居室は長尺H形鋼梁を採用した“無柱オフィス空間”となっております。テナント様がパーテーションを設置される際、柱の位置による制約が無く、好評を頂いております。
ビル設備において空調設備は極めて重要ですが、当ビルの空調は全熱交換外気処理ユニットを備え、さらに透湿膜方式加湿器を付属しております。
パールグレイビルでは、平成17年より徹底的な省エネ・節電を進めて参りました。省エネ設備の導入だけでなく、システムの改善も実施しました。
年間エネルギー消費量の一般事務所標準値は1,880MJ/m²年ですが、パールグレイビルでは1,050MJ/m²年(2016年)でした。これはかなり良好な値と評価できます。
パールグレイビルでは当初より“予防保全”の考え方を導入して参りました。“予防保全”の考えは、当初は発電・原子力等のエネルギー産業設備では常識でしたが、ビル管理では未だ導入されていませんでした。
パールグレイビルでは管理担当者がかつてこの分野の専門家であったことから、ビル管理に導入しました。しかし、最近ではビル管理の分野でも”予防保全”の考えは特に珍しいことではありません。
“予防保全”を実施するためには、設備、不具合発見メカニズム等に精通していることが前提になり、不具合が発生した場合は原因を徹底的に解明し、この知見を活用して、以降の同種の不具合発生を未然に防ぎます。
1981年に建築基準法が改正され、ビルの耐震性能の向上が図られました。建築基準法改正前のビルを『旧耐震』、改正後のビルを『新耐震』と呼び、後者のビルでは前者のビルに比較し、大幅に耐震性能が改善されています。
1989年竣工したパールグレイビルは『新耐震』ビルであり、1995年の兵庫県南部地震でもほとんど損傷がありませんでした。